最近やっと、関東でも梅雨入りしたらしい。
雨音や雨の日独特のにおいなど、見て聴いて心が落ち着くので割と好きである。
好きになったというのが正しいかもしれない。
音と匂いには記憶や心情が深く結びつくと思っている。
過去にもオーディオドラマの回で書いているとは思うが
ある音を聞いたときに考えたことや、思ったこと。匂いであれば、その匂いを嗅いだ時に浮かぶ景色や、そのときに思ったことなどが記憶される。
またある時、その音や匂いを嗅いだときに記憶がよみがえるのだ。
それを10年近くオーディオドラマでやってきたために、オーディオドラマが心のよりどころとなってしまったのが私である。
ただ、コロナ禍ということもあり、前のように頻繁に外出することもなくなったため
繰り返し聴いて蘇ってきた記憶が無くなってきてしまっているのではないかと、不安に思うようにも最近なってきたのだ。
さすがに10年近くやってきたことだから忘れないだろうとも思ったが
残念ながら記憶とは繰り返し行われなくなったことから忘れていく...
そして新しいものが上書きされていくものだ。ともわかっている。
しかしだからと言って、やみくもに聴いてしまえば逆効果になる。
過去の自分が思ったこと、考えたこと、そのときに見えていた景色、匂い。
これらを丁寧に思い出しながら聴かないといけない。
雨の降るちょうどよい季節がやってくる。
過去の自分を見つめなおし、薄れた記憶を再構築していこうと思う。